●2014年11月11日に活動をスタートさせた路上観察学会分科会の「実施メモ」(活動内容のほんの一部)です。基本的には非公開の活動ですが、時々オープンに参加者を募りますのでご注目ください。

 ※写真の無断転載を禁じます。撮影:ササマユウコ(C)2015 CONNECT/コネクト
ご使用になりたい方はメールでお問合せください。


発足1周年記念「’歩く’芸術活動のススメ。」開催しました。@solid&liquid MACHIDA

写真左から)鈴木健介、松田弘子、山内健司、右端)ササマユウコ
写真左から)鈴木健介、松田弘子、山内健司、右端)ササマユウコ

 21日には町田マルイ6階にあるブックカフェsolid&liquid MACHIDAにて路上観察学会分科会発足1年『歩く芸術活動のススメ。』を開催しました。コアメンバー(青年団:鈴木健介、松田弘子、山内健司、コネクト代表:ササマユウコ)それぞれの世界観が越境したり調和したりしながら、何より「まちあるき」を再発見しながら、思いがけず多くの皆さんに来て頂けて、会場と共に楽しいひと時となりました。

構成はそれぞれの活動報告に加え、バブルと震災、まちづくり、団地、劇場のソト、1986年に登場した路上観察学会と訳本が出版された『世界の調律 サウンドスケープとは何か』の時代性、またサウンド・ウォーク(耳)と路上観察(目玉)の「歩き方」の共通性など盛り沢山で迫ってみました。

自分の専門を持つ大人がテリトリーを越えて「コネクトする」ことは、キャリアや年齢を重ねるほどにエネルギーが必要になりますが、そこには新しい価値観や、何より「想定外の自分」を発見する面白さがあります。例えばコトバに懐疑的な音楽人の筆者が、音楽を使用しない平田オリザ氏の現代口語演劇を追求する「青年団」の皆さんとつながったことは想定外でしたし、この1年は「留学」とも言えるほどのインパクトや学びがありました。そして何よりメンバーの個性溢れる「目玉」や「耳」を知り世界がひろがった。逆に言えばそれは、自分の中心を再確認する作業でもあったと言えます。

吉田謙吉氏の貴重な資料を提供して頂いた塩澤珠枝さん、司会のBOWL富士見店長 松島輝枝さん、丸の内リーディングスタイル、お店のみなさん、ありがとうございました。写真は橋本知久さんから。記録はこれ一枚のみ(謝)イベント後も路上観察を怠らずにそれぞれの家路についたメンバーでありました。さて、これからどこ行く?
(ササマユウコ記)


第12回路上観察学会分科会@集合住宅歴史館(UR機構/北八王子)を実施しました。

メンバー間で「団地博物館」と話題に上っていたUR機構の「集合住宅歴史館」をたずねました。この1年活動を続ける中で、「団地」という新興住宅地の中に生まれた「小さなまち」の歴史やコミュニティに注目が集まっていたこと、そして建築物としてもどこか舞台装置的な面白さや発見があり、ぜひ訪れてみようということになりました。
ここは独立行政法人都市再生機構が運営する「技術・コスト管理部技術管理分室」の中に存在します。集合住宅の歴史が学べるほか、内装や音響や防災などが目的別に建てられた施設の中で実験されています。
この歴史館は関東大震災の復興義捐金をもとに設立された「同潤会アパート」の歴史から始まります。平成のバブル期に姿を消すまで、表参道や大塚など東京の街に戦災を逃れた大正文化の面影を残し、路上観察者にとっても人気の集合住宅でした。そしてこの歴史館では取り壊しの際に移築された「代官山同潤会アパート」の一室からスタートします(筆者もテンションあがりました)。また日本を代表する建築家・前川國男が設計した「晴海高層アパート」の一室も移築されていて、昭和33年(57年前)の和風モダン建築は今でも住んでみたくなるデザインでした。廊下を「路地」と捉え直したコミュニティの生まれやすい設計は住人たちを緩やかにつなげ、現代の集合住宅にも積極的に取り入れたい考え方だと思いました。
実は隠れた人気の施設でなかなか予約が取りづらいですが、ご興味のある方は団体のホームページを検索してみてください。


第11回路上観察学会分科会@町田を実施しました。

 来月21日に開催する発足1周年記念イベント打合せを兼ねて、第11回路上観察学会分科会@町田を実施しました。町田駅周辺を歩くのは1年ぶり。個人的には「はじめまして」から始まったメンバーとの関係性の変化を振り返っています。一緒にまちを歩くだけなのに、これがなかなか奥深い。「芸術活動」にするともっと面白いし、何より世界をシンプルに捉え直せる時間。一線の現場で活躍する人も立場や損得を外して、でも友達ともちょっと違う分野を越えた「対話」が可能なクリエイティブな関係になる。みんなでデパートの屋上に続く階段を探した時、ふと子どもの頃のある瞬間を思い出した。日常から非日常に滑り込んでいくような。イベントではそんな時間の「尊さ」を、大人の皆さんと分かち合えたらいいなと思っています。


〈番外コラボ編〉路上観察学会分科会+泥沼コミュニティ@いちょう団地祭り

10月3日(土)に、第3回ユニコムプラザまちづくりフェスタが開催されました。第2回に引き続き、ユニコムシェアード1に拠点をもつ芸術教育デザイン室CONNECT/コネクト代表のササマユウコが、女子美術大学大学院修了生/アーティストグループ活動「泥沼コミュニティ」の中間活動報告会『泥沼コミュニティが、橋本でしていること。』と公開座談会「歩く、つなぐ、考える」を企画し参加しました(主催:相模原市立市民・大学交流センター)。

 セミナーの後には急遽、会場に遊びに来てくれたスズケン&ヤマケンとともに、大和市と横浜市にまたがる「いちょう団地祭り」を目指すコラボ活動が展開されました。

 多国籍の団地住民たちによる祭りは、まるで国際見本市のように各国/各棟のお国自慢料理の屋台が続きます。団地内外のあちこちでも小さなコミュニティが円座になって、思い思いにお酒を飲んだり自国の唄を歌ったりしていました。古くからの住人も「町神輿」を担ぎます。ゆるやかにつながりながら、それぞれの「領分」を守る。すぐそこにある未来型とも言えるダイバーシティも、「歩く」ことから見えてくるのでした。



第10回路上観察学会分科会@北区ココキタ勉強会


赤瀬川源平氏の逝去と偶然に時を同じくして、この分科会活動が始まり11月には早くも1周年を迎えます。11月21日には町田駅丸井6FのブックカフェSOLID&LIQUID MACHIDAにて1周年記念トークイベントを開催しますので、どうぞお楽しみに。

第11回の活動はリーダー鈴木健介が舞台美術のアトリエとしている廃校になった中学校を再利用した北区文化芸術拠点ココキタにお邪魔して、コアメンバーによる今までの活動の振り返りや、柳田國男から始まる路上観察の文脈を再確認する勉強会となりました。いや、真面目に遊ぶのもなかなかどうして。



ココキタは豊島5丁目団地内にあります。
ココキタは豊島5丁目団地内にあります。
過去から未来へ。「路上観察」の時間の流れを再確認。
過去から未来へ。「路上観察」の時間の流れを再確認。


第9回 路上観察学会分科会 戦後70周年特別企画@明治大学平和教育登戸研究所資料館

過ぎし日は この丘に立ち めぐりあう
過ぎし日は この丘に立ち めぐりあう

戦後70周年の8月は特別緊急スピンオフ企画として、小田急線生田駅にある明治大学平和教育登戸研究所資料館(旧陸軍登戸研究所跡)見学が実施されました。
分科会の母体でもあるコネクトの主旨は、芸術を通して日常と非日常を「つなぐ」ことにもありますが、戦争とはまさに日常が非日常に飲み込まれていくことなのだと展示資料を前に、メンバーそれぞれが複雑な思いを抱えた貴重な体験でした。風船爆弾、スパイインキ、怪力電波、偽札、缶詰爆弾など・・・まるで赤瀬川原平作品とも見紛うような戦争の記憶。「私たちは戦争に加担していたんだなと、後から思って嫌な気持ちになりました」という関係者の、どこかリアリティに欠けるコトバにこそ、戦争の真の恐ろしさが隠されているとも思いました。大学関係者、芸術家も関わった登戸研究所。いちど訪ねてみてはいかがでしょうか。

弾薬庫の中へ入ってみる
弾薬庫の中へ入ってみる
戦後70周年
戦後70周年


第8回路上観察学会分科会@玉川学園駅周辺(町田)

元玉川大学教授・松香先生のお庭を中心に展開する「花とミツバチプロジェクト」見学中
元玉川大学教授・松香先生のお庭を中心に展開する「花とミツバチプロジェクト」見学中
ニラハウスの屋根の上
ニラハウスの屋根の上

 ちょうど梅雨の晴れ間となった6月25日。第8回路上観察学会分科会が玉川学園駅(町田市)周辺で実施されました。ナビゲーターは第2回にもご登場いただいた、地元で「ギャラリー季の風」を営む塩澤珠江さん。中国から戻られたばかりのお忙しい中、坂の街や商店街をご案内頂きました(健脚!)。

玉川学園の創設に併せて山を造成して作られた瀟洒な住宅街。それは「坂と階段の街」です。暮らしには大変な声も聴きますが、今では珍しい丸石垣、経年で雰囲気が生まれた階段、急な勾配を工夫した建築物や遺構など、マニア必見のスポットが数多く見られます。「学園都市」というテーマのある街はどこか「舞台装置」と通じる発想でつくられていて、舞台美術家たちの目も光っていました。

何しろ小さなこの街に、赤瀬川原平さんと吉田謙吉さんがいらっしゃったことを思うと、ここはもう路上観察の「聖地」と言わざるを得ません。商店街にはオリジナルの鉄製看板が店それぞれの物語を、ユーモアとともに紹介しています。路上観察でも重要な「看板」もまた玉川学園を知る大切なキーワードなのでした。

ちょっとした山登り?あるけ、歩け。
ちょっとした山登り?あるけ、歩け。
怪我した人々
怪我した人々


第7回 路上観察学会分科会@品川

品川の富士山頂上から宿場町を見下ろす。
品川の富士山頂上から宿場町を見下ろす。

 

5月25日(月)に第7回路上観察学会分科会@品川駅周辺が実施されました。この日は、同じ品川にある舞台美術家集団「六尺堂」や劇団青年団のメンバーを中心とした参加者でした。仕事の資料としてもストックされている「浮世絵」をナビに、江戸と今の時空をつなぐ「歴史散歩」としての観察会となりました。
いつも以上に歩数は増えましたが、品川は江戸の面影を残しつつも「観光地」とは違う気取らない元宿場町として、ソトにひらかれた雰囲気があります。かつて「海」だった痕跡や浮世絵に描かれた風景を見つけ出し、幕末の動乱に思いを馳せながら、そこから「今」を考えます。
しかしふと頭を上げて視野を広げると、品川にも例外なく再開発の波が押し寄せていることに気づきます。今後消えていくであろう江戸の風景に代わって、「現代の浮世絵」を残すことも、この活動のミッションなのかもしれないと感じるのでした。


第6回 路上観察学会分科会@駒場東大周辺

ふり返りは駒場東大内のカフェで。
ふり返りは駒場東大内のカフェで。

5月30日に第6回路上観察学会分科会が駒場東大周辺で実施されました。京王井の頭線の駒場東大前駅には分科会の主要メンバーが所属する劇団青年団の本拠地「こまばアゴラ劇場」もあり、この日の参加者にとって旧知の街。だからこそ新しい発見や驚きが数々見られる観察会となりました。

午前中は俳優・山内健司さんのナビゲートで、暗渠や地層など、普段は無意識に通り過ぎる足元に意識を向ける時間となりました。駅の商店街周辺のマンホールからは豊かな水の音が聞かれ、筆者にとっても「見えないけれどある東京の自然」や周辺のサウンドスケープに気づく興味深い体験でした。また駒場は映画「東京ソナタ」のロケ地となっていて、象徴的に登場する「Y字路」を探して歩くのも楽しいと思います。

午後は個人活動として、駒場東大構内をはじめ旧前田邸や文学館など、商店街とはまた趣の違う街の顔を各自の視点で観察しました。そして2時間ほど個人活動の後にはふり返り。ちょうど現在、東京大学内の駒場博物館では『境界線を引く⇔越える』も開催中。そちらに参加中のアーティスト・池平徹兵さんも飛び入りでご参加くださいました。
筆者にとってはこの街が、駒場東大前駅を中心に、(線路)を境界線にして左右4つ(東大構内、商店街、住宅地、公園内)のサウンドスケープに分かれていることが興味深かったです。そして何と言ってもマンホールから聞こえる水音。サウンドマップ(音地図)には空の音を記録することは多くても、地下の音は見かけたことが無かったかも・・・都市を歩く時には特に耳をかたむけてみたいと思います。


路上観察学会分科会 第4回@王子周辺、第5回@横浜 

黄金町ミニレジデンス
黄金町ミニレジデンス

第4回(2/27)の赤羽~飛鳥山界隈に続き、3月23日には第5回横浜(黄金町~日ノ出町界隈)が実施されました。

今回は地元に詳しい建築家お二人にご参加頂き、専門家の視線も取り入れながらの路上観察となりました。

昨今ブームとも言えるアートによるまちづくりへの考察を始め、今もなお昭和の風情を残す古い町から考える「よい町とは何か」を含め、観察後は活発な意見交換も行われました。次回は4月、都心の予定です。



〈番外編〉第2回ユニコムプラザさがみはら「まちづくりフェスタ」で路上観察を行いました。

2月15日(日)に開催された第2回ユニコムプラザさがみはら「まちづくりフェスタ」(相模原市立市民・大学交流センター)にて、分科会リーダーの鈴木健介+メンバーが公開で路上観察を行いました。
昭和の面影が色濃く残る大野銀座と南新町を、相模原地域にお住まいの皆さんといっしょに1時間ほど歩きました。いつも見慣れた風景に新しい発見があったり、子どもの視点、おとなの視点でまちを見直したり、お店の情報交換をしたりと何とも楽しい路上観察となりました。日常の中にある小さな非日常の発見。それをみんなで分かち合う時、人と人の距離が縮まり、いつも見ている風景にも新しい色彩が加わるようでした。

まちづくりフェスタ企画「まちを歩こう、まちをつくろう!」(前半:路上観察体験 後半:2014年度プルヌスホール劇場ワークショップ事例報告会 パネリスト:山内健司(俳優) 鈴木健介(舞台美術家、漫画家、路上観察学会分科会リーダー、進行:ササマユウコ)

当日様子はこちら→

 


第3回路上観察学会分科会@相模大野駅周辺

決してあやしいものではございません。
決してあやしいものではございません。

気温は低めながらも風の無かった真冬の午後。第3回路上観察(正確には2回目)活動が相模大野駅周辺で行われました。
駅前再開発とは対照的に、まだ古き良き昭和の面影が残る大野銀座や南新町商店街。個性を放つこだわりの個人店が連なり町の「顔」をつくっていました。歩くたびに新しい発見がありそうな相模大野。かつて青年団の倉庫もあったことから、分科会メンバーにとっても縁の深い場所だそうで、10年近く変わらない風景に出会うたびに懐かしい思い出話しにも花が咲きました。
 ちなみに次回路上観察は2月15日(日)に開催される「第2回ユニコムプラザさがみはら まちづくりフェスタ」参加企画として同日13時から【公開】で行います。現在こちらで参加者募集中。定員数が少ないですので、ご興味のある方はお早目にどうぞ。15時からは青年団・山内健司さん(俳優)、鈴木健介さん(舞台美術家)による、2014年度プルヌスホール劇場ワークショップ「おいでよ、ぼくのまち」事例報告を公開レクチャーで行います。


第2回路上観察学会分科会/吉田謙吉氏ご長女宅訪問

モデルノロヂオの12文字が時計の文字盤のように装丁された美しい本。
モデルノロヂオの12文字が時計の文字盤のように装丁された美しい本。

第2回 2014年12月12日

 柳田國男の弟子だった今和次郎と共に関東大震災で焼野原のスケッチを始めた吉田謙吉。彼らの活動が「考現学(モデルノロヂオ)」と名付けられ、路上観察の源流となります。

 第2回の活動では、この路上観察の元祖・吉田謙吉氏ご長女(塩澤珠江さん)宅を訪れ、現存するスケッチ原画や舞台美術家の草分け的存在でもあった謙吉氏の仕事の足跡をたどる貴重な学習会となりました。
 100年の時を越え、日常の中の非日常がふたたび日常に戻る瞬間に、心踊るひとときでした。

 

(左写真)

『モデルノロヂオ~考現学』今和次郎 吉田謙吉(1930 春陽社)写真は復刻版(1986 学陽書房)


路上観察学会分科会スタート!

第1回 2014年11月11日

 

(ポッキーの日、介護の日、そして日本で最も記念日の多い日)

第1回活動が町田駅周辺で実施されました。今回の活動は町田駅から少し離れた町田市民文学館の周辺(原町田3丁目~4丁目)。町田街道沿い、また原町田界隈は予想以上に発見と実りの多い観察結果となりました。活動資料は写真/スケッチで作成・分類し、これから様々な町を歩きながら時間をかけて蓄積していく予定です。
コアメンバー:鈴木健介(舞台美術家、漫画家)、山内健司(俳優)、松田弘子(俳優)以上3名、劇団青年団所属、ササマユウコ(音楽家、コネクト代表)

コアメンバーによる作戦会議。
コアメンバーによる作戦会議。
さっそくトマソンが。ちぎれガードレール
さっそくトマソンが。ちぎれガードレール